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コン・エアーのblacknessfallのレビュー・感想・評価

コン・エアー(1997年製作の映画)
3.7
上弦とまではいかなくても下弦の上ぐらいのケイジ者なんでコン・エアーは5回ぐらいは観てるんだよ。
もうすぐ、ケイジがケイジ本人を演じる『マッシブ・タレント』が公開されるからケイジ慣れ、ケイジ肩を温めておく必要があるから鑑賞した。

この頃はアクション・スター!ニコラス・ケイジ✨であって現在のようなアクション・スター😏ニコラス・ケイジ🤭ではないんだよ。
しっかり予算をかけたアクション大作に見合った主演と認知されてたんだよ。隔世の感あるけどな笑

囚人移送中の飛行機が凶悪犯達にハイジャックされ、この日が出所で運悪く乗り合わせたケイジが凶悪犯達と騙し合いの戦いをするフライトパニック✈️。
限定空間での戦い、無事を祈ってケイジの帰還を待つ妻と娘。色々『ダイ・ハード』シリーズ下敷きにしてる。てか、パクってるよな、飛行機は『ダイ・ハード2』だし笑

でも、これが適度にスリリングでバイオレンスでおもしろいんだよ。ストーリー展開は王道というか定形をなぞってるだけの工夫のなさだけど、キャストがいい。
主犯の残酷で頭脳明晰なジョン・マルコビッチ、30人近く殺してる超凶悪なシリアルキラーのスティーブ・ブシェミ、強姦魔にダニー・トレホ、マジでこんな奴らにハイジャックされた飛行機✈️乗りたくない、バッドエンドしか見えないってオーラがビンビンなんだよ笑
そして各々の凶悪犯達の見せ方がうまい、みんな違ったヤバさなんだけど、それをうまく描いてる。
特にブシェミは最初、ごっつい拘束服で現れてマクスで顔も見えない。そして、ヤツがアメリカNo.1のシリアルキラーだと説明が入って、恐怖を煽り、ハイジャック後にマスクと拘束服を取るとヒョロガリでギョロ眼が虚ろな弱々しいブシェミが現れる。それまでダニー・トレホやマルコビッチの強面を見てるからその手のが出てるのかと思ってるから拍子抜けして笑ってしまう笑

スリリングな中にこういうユーモアが随所に入っているから緊張と緩和に心地好くなりストーリーに引き込まれる。
ケイジが凶悪犯を殺す時も何か場違いな変なセリフを言ったり必ずユーモアを入れてくる。この殺す前に変なセリフってシュワルツェネッガーの『コマンドー』のスタイルだよな。
本作は80年代後半に流行った爆破と勢いまかせのアクション大作のパッチワークでできている。

そんな作風の合わせるかのようにケイジも時にブルース・ウィリスだったりシュワルツェネッガーのような演技を持ち前の演技力を駆使して熱演する。やっぱりうまいんだよ、演技。
泣きや苦悩のシーンは若干、顔が変に歪み過ぎたり暑苦しかったりして笑える俺たちのケイジになるんだけど、でも、それが本作ではあまり気にならない。
共演者達も充分個性的でテンションがおかしい怪演してるから笑 あと、マルコビッチとダニー・トレホの濃さでケイジの濃さが目立たないんだよ。
そして、この頃のケイジは濃いし顔圧高いけどギリギリでかっこ良さをキープしてるのも大きい。身体も筋肉質に仕上げてるしアクションもそれなりにキレがあるからな、ハゲてはいるけどかっこいいんだぜ😎
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