タキ

パブリック・エネミーズのタキのネタバレレビュー・内容・結末

パブリック・エネミーズ(2009年製作の映画)
2.9

このレビューはネタバレを含みます

1930年代の実在の犯罪者ジョン・デリンジャーは金持ちから金を奪い一般人からは盗まなかったために義賊のような扱いで民衆には大変な人気者だったらしい。おそらくそのあたりのことを知っていればこの多少だるい展開とあまり面白みのない銃撃戦もワクワクしてみられたかもしれない。打ち上げ花火ばりの銃撃戦が終わりビリーが捕まってからの終盤はテンポよくて面白かったけどデリンジャーがシカゴ警察にしれっと乗り込んで捜査用のボードを見たりしてた割にはラストの捻りもなくそのまま映画館を出て撃たれてしまったのは肩透かしだった。捜査官がわりとマヌケなのも何度も繰り返される脱獄も犯罪者と検察官とが肩を組んで写真を撮ってしまうようなそんなユルイ時代だったってことなんだろうか。
それにしても義賊ジョン・デリンジャーを演じるジョニーデップがとにかくカッコイイ。冒頭、銀行強盗後に外に出てからの盾にするため銀行にいた女性に向かって「来い」と言うんだけどその女性は嫌々という風情でなくフラッとついて行きそれがさもありなんという色男ぶり。車のステップに立ったまま乗って逃亡するっていうのもカッコよかった。あとジョンが最期に言い残したひとことのナゾ(何もしゃべらなかった、撃たないでくれGメン!など)から生まれたフィクショナルな部分を有名なジャズナンバーの「バイバイブラックバード」を使用するという脚色をしてたのもお洒落だった。かっこいいジョニデをたっぷり堪能したい方にはオススメの映画。
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