監督が「ソウ2」以降のプロダクションデザイナーだったデヴィッド・ハックルに代わるが、もはやフランチャイズムービーとして、独立した映画というよりは年に1度(公開はいつもハロウィンシーズンだ)のドラマシリーズというほうが近いので、あまり気にはならない。
物語は、前作で見分けがつきにくかったホフマン刑事とFBIのストラム捜査官の一騎打ちである(序盤で水責めのゲームに参加させられたストラムは、ボールペンで喉を刺して一命をとりとめたので、「絆創膏を貼っているのがストラム…」と思いながら見ていた)。
メインは、8人の死亡者を出した都市開発に関係する5人(ジュリー・ベンツの開発会社副社長、ヘラルドの記者、火災調査員、都市計画局職員、富豪の息子)が地獄めぐり的にタスクをこなしていくゲーム。しかし、いつのまにかゲームが「犠牲を払って生き延びるもの」になっている気がするな…(最初はそうでなかった気がする)。ゲームは5人が協力してクリアしていけば最小限の犠牲で済んだものだったが、足を引っ張りあったために最後のゲームに挑んだのが2人で文字通り無理ゲーになるというオチ。
このゲームを計画したのは死んだトビン・ベルなのか(たぶんそうなのだろうけど)、よくわからなかった。実行しているのはホフマンなのだが、哲学者を思わせるトビンのジグソウに比べると、ホフマンは「ただの悪いやつ」であり、ストラム捜査官は罠にかかってぺちゃんこになってしまう。「ゲームオーバー」という恒例のセリフがなかったが、もしかしたらガラスの箱に入ったホフマンがそう言っているのに聞こえなかった、ということなのではないか。あ