マリリン

地上最大のショウのマリリンのレビュー・感想・評価

地上最大のショウ(1952年製作の映画)
3.5
【2時間半本物のサーカスを堪能】
◉1953年度アカデミー賞作品賞受賞。
『グレイテスト・ショーマン』みたいなミュージカル映画だと思っていたら全然違っていた。サーカスの演目の中にダンスや音楽があるから一時的にミュージカルにはなるんだけれど、ミュージカル映画アレルギーの人がよく言う「突然歌って踊りだす」的はことはしないのでご安心を。ただ、その分しっかりと空中ブランコ、象使い、大道芸などスペクタクルなサーカスショーを見せてくれる。巨大テント、あらゆる動物たち、きらびやかな衣装、オケ隊…お金の掛け方がすごい。
ストーリー的にはサーカス団団長を中心に個性豊かな団員たちの人間模様が描かれている。チャールストン・ヘストン演じる団長はサーカス命。その彼の恋人で空中ブランコの女王ホリーはなかなかイライラする女で、「サーカスと私どっちが大事なの?」とメソメソしながら団長にすがりつく。ここでの女性像は男性主義的なアメリカ社会の中での描かれ方で、「女はバカでいろ」と言われているみたいで今見るとすごく違和感がある。そんなホリーと恋仲になるセクシーで女たらしのグレート・セバスチャン(名前!笑)、象使いのエンジェル、オフの時も決してメイクを落とさない訳ありピエロのバトンズ。このバトンズ、実はジェームズ・スチュワートだと後に知って驚愕した。いや!99%ずっとピエロのメイクだから誰だかわかんないよ!でも、団長とセバスチャンとホリーの三角関係でイライラしているところに、このバトンズのエピソードが絡んでくると少しホッとする。何故彼がいつもピエロのメイクをしたままなのかが判明する最後のシーンは胸が熱くなる。
途中サーカスのパレードで「ディズニー・アルバム」という演目があって、中国のパクリミッキーみたいなのが出てきて「え!」ってなった。
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