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ハリー・ポッターと秘密の部屋のtakのレビュー・感想・評価

3.5
ずっと避けてきた「ハリー・ポッター」にやっと挑む第2作。第1作のワクワクするジュブナイル感はそのままかと思いきや、今度はハラハラドキドキのアドベンチャームービーへと進化。

第1作の児童文学の映画化らしい雰囲気を求めて映画館に行ったお子ちゃまたちは、危機と怪物、石になった子供たちと流血に戦慄したのではなかろうか。原作読んで織り込み済みさっ!とマルフォイ君並みに余裕かましてた子供たちが、映画館の椅子にへばりつく様子が目に浮かぶようだ。本の活字は襲ってこないけど、映画館じゃクモの大群に囲まれるんだぜw。

あ、かくいう自分もクモもヘビも嫌いなんで、映画館で観なくてよかったかも、とちょっと思った。「スターシップトゥルーパーズ」って虫だらけの映画は、「遊戯王」風に言うと、墓地に送るか自分の映画鑑賞歴から除外したいくらいなんだ。

話を戻そう。

空飛ぶ車やお叱り手紙のファンタジー描写は楽しい。けれどこの第2作は、ファンタジーの皮を被ったミステリーサスペンス。連続する事件に大人たちもオロオロする中で、ポッター君が孤軍奮闘する様子に引き込まれる。第1作は最初から能力のある"デキるやつ"がチヤホヤされるお話だと感じてしまったので、ちょっと斜めに見ていた。しかし、第2作はそのデキる子が予想もしなかった試練と向き合い、自らのルーツに近づいていく展開が面白い。

勇者には試練がつきまとうのだ。映画史を彩ってきた数々の英雄譚に近づいているのかも。ヘビ語が話せるハリーは、フォースの才能を秘めたルーク・スカイウォーカーみたいなもんか。きっとミディクロリアン数値も高いに違いない。ヴォルデモートはシスなのだ。って、すぐ「スターウォーズ」に結びつけたがるおじさんで申し訳ない(汗)。

特有の専門用語にもちょっと慣れてきた。また、各エピソードのつながりが見えてくる伏線回収も、続けてシリーズ映画を観る楽しみ。金曜ロードショーの連続放送は、若い映画人口を増やすことに貢献してくれていると思うのだ。放送時間のための編集で、ハリーが突然ススだらけになるのは残念だけど。
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