面白映画でした。長かったです。
前作もそうだったけど、わりと子供だましなギャグをやったりするわりに、上映時間はきっちり150分オーバーって、子供向けなんだか大人向けなんだかわかりませんな。
前作は登場人物や世界観の紹介が中心だったため、クイリッジとかいう謎の球技のシーンが完全に浮いた状態で差し込まれているなどの、一本としてみた場合に欠点の多さが否めないところだったと思います。この映画では、いよいよ学園ドタバタから「ハリーとヴォルデモートの対決」というシリーズとしての芯が見えて、見ていても締まりが出たような気がしました。
主要キャストは相変わらず出てくるだけでありがたいルックスと立ち振る舞いでしたが、マルフォイ単体に関していえば、大して実力も見せるシーンがない上にいやなこと言うっていう、北斗の拳の金髪モヒカンくらい小物感が強くなっていて、これが原作どおりなのかどうなのかは気になるところです。
わりと悪いやつといいやつの色分けがはっきりしていて、細かいこと考えなくても、とにかくハリーを応援していれば楽しめるつくりになっているところは、万人向けなのではないでしょうか。でも、その割りにハリーの行動原理とか発想って、才能や偶然に明かせてるところが多くて、純粋にいいやつというポジションなんだかどうだか見ていてぶれるところも多いです。前作では「スネイプだ!」って言っといて最後まで詫びなし、今回は「ハグリッジだ!」って言い出したのも確かハリーだったしさ。才能や星のめぐりゆえに、事件の真相にぶつかる機会が多いからハリーが主役になっているだけで、つくづくこの主役的ルックスにごまかされていると思わないでもないです。
ギルデロイは、これ、結局必要な役割だったんですかね。僕が理解できてないだけで、コメディリリーフってことなんですかね。
3作目以降2時間で収まることを願います。