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ブコウスキー:オールドパンクののんchanのレビュー・感想・評価

4.3
アメリカ文学界の異才・チャールズ・ブコウスキーの実像に迫るドキュメンタリー‼️

この1本でブコウスキーを知れるし、きっと観た者は好きになるんじゃないかな?

ブコウスキーを知る関係者たち、また友人だった俳優のハリー・ディーンスタントンやショーン・ペン、トム・ウェイツ、そこに彼の大ファンだと言うU2のボノなど、彼と親交を持ち、彼を愛した人々が登場してその魅力と素顔を語ってゆく。


インタビュー映像で質問に答えている。

・哲学は?
親が作品を気に入るようでは駄作だが、警察が動けばいい作品だ。コトバが生きてなければ、酔って書いてヤリまくれ。

・軍隊は?
精神科医が拒絶して行ってない。

・セックスとは?
寝付けない時にするもの。

・初体験は?
136kgの娼婦。24まで童貞だったし、ブサイク(青春時はかなり重症のニキビで悩んだ)だし貧乏で無職だったし。

・愛とは?
太陽が出る前に見える朝露のようなものさ。一瞬にして消えてしまう。

そんな言葉を語り、晩年は奥様と静かに余生を送っていた。
破天荒で呑んだくれのイメージはなく、イメージが先行しているというか、ブコウスキー伝説はブコウスキー自身が作り上げたものだと知れた。


【特典映像】
宝物のようにブコウスキーの私生活やどんな人だったのかを正直に語ってくれている。

⚪︎映画監督 テイラー・バックフォード
昔住んでいたLAの家の付近を歩きながら郵便局で仕事をしていた頃のこと等をしみじみと語る。

⚪︎妻 リンダ・リー・ブコウスキー
ファンでもあったのだろう、朗読会で出会って晩年を共にした素敵な女性だった。喧嘩の場面も収まっていたが、それだけブコウスキーが嫉妬し愛していた女性だった💗

⚪︎ミュージシャン U2ボノ
信者のような大ファンで、キリのない程に目を輝かせて語っている。
ロスでのライブに夫婦を招待して客に紹介している。

⚪︎出版人 ジョン・マーティン
この方がいなければ、ブコウスキーは世の中に出ていなかったかも?
本当の彼の全て、そして良さを知り尽くしている穏やかそうな方。

⚪︎監督 ジョン・ダラガン
『ブコウスキーは仏陀、あるいは仏教徒に似ていると感じる面があり、平静さと賢さ、そして深い慈悲の心がある人、汚いオヤジのイメージとは正反対』

墓石に刻まれている言葉
"DON'T TRY"(やろうと思うな!)
1920-1994


これはファンでなくてもお勧め⭐️
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