幕のリア

最後の博徒の幕のリアのレビュー・感想・評価

最後の博徒(1985年製作の映画)
2.9
"仁義"ファン必見のアナザーサイド。
最後の博徒にゃ仁義あり。

東映実録ヤクザ映画は昭和末期バブル前夜のこの時期に本作にて終止符が打たれる。
その後、山下耕作監督で「極妻」という新しいフォーマットが構築されたのも感慨深い。

あの人物やこの人物が総シャッフル。
山守が成田三樹夫で、広能はグラサンにサスペンダーの千葉ちゃん、その他もう何が何だか。
残念ながら大友は出ません。

悪魔のキューピー役は我がカープの二連覇時の立役者江夏豊。
なかなかの顔面力と素人力で異彩を放っている。
江夏は新撰組の大ファンだったので、群像劇の中でのこういう役どころは嬉しかったろう。
他にも清水健太郎やガッツ石松などの客寄せパンダ起用の節操の無さも実録路線の終焉を感じさせ物悲しさを計らずも演出。

鶴田浩二が大の苦手なのもあり、終盤が辛気臭いったらない。

山下耕作監督は喰わず嫌いだったが「強盗放火殺人囚」と言い、これまで味わったことの無い、他所の家の御御御付けのようなショッパさが癖にはなりそう。

〜〜〜

野球ファンとしては、小林繁に、張本勲も出演しているという「修羅の群れ」も見なければ。
幕のリア

幕のリア