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ナイトメアー・ビフォア・クリスマスのKUBOのレビュー・感想・評価

5.0
今日はクリスマスイブ。我が心の映画の一本である「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」を再鑑賞した上で改めてレヴュー。

と言っても「大好き」メーターが振り切れている作品だけに、まともにレヴューはできません。溺愛レヴューですので、よろしく。

この映画は公開当時に我が妻と初デートの折に見た思い出の作品。当時はまだティム・バートンと言っても「シザーハンズ」や「バットマン」で、知る人ぞ知る存在ではあったが、今のように誰もが知る人気監督というわけではなかった。

私はレイ・ハリー・ハウゼンの頃からストップモーション・アニメーションは大好きだったし楽しみにして見に行ったが、一瞬でそのワン・アンド・オンリーな世界観に引き込まれた。

ジャックも、サリーも、ゼロも、メイヤーも、ロック、ショック、バレルの3人組も、気持ち悪いのにどことなくかわいいという絶妙のキャラクターデザイン。

継ぎはぎだらけのサリーとフィンケルスタイン博士は明らかに「フランケンシュタイン」からのオマージュ。

ティム・バートンの脳内のようなハロウィンタウン。気持ちの悪いクリーチャーが楽しそうに暮らしている。だからジャックはティム・バートンそのものなんだろう。

普段から不気味なものに囲まれて幸せなジャックは、カラフルでハッピーなクリスマスタウンに惹かれるが、用意するプレゼントはやはり不気味なものばかり。

ジャックのプレゼントに子どもたちは叫び声を上げ、ジャックは失意の底に沈む。それは周りの子どもたちとの感性の違いに思い悩んできたティム・バートンの姿そのものなのだろうな。

大きな黄色い月をバックに、渦のように先が丸まった丘の上でサリーに愛を告げるジャック。このビジュアルイメージに惚れて、何個フィギュアを買ったことか。

本作以降、ティム・バートンとは切っても切れなくなったダニー・エルフマンの楽曲の素晴らしさも本作の大きな魅力のひとつだろう。「This is Halloween」など、ディズニーランドのホーンテッドマンションなどでも耳にする忘れられない楽曲ばかりだ。

レヴューをするときに、脚本なり、キャスティングなりに、「ここはああしたほうがいい」とか「ここはこうしたほうがよかった」とか、突っ込めるところがあれば突っ込んで減点法で考えるなんてこともできるんだが、本作は「ティム・バートンの脳内の玉手箱」的な映像世界。その全てを受け入れ、全てを愛しちゃってるので、星5つしかあり得ないのです。そういう意味で、どこかを変えられるような世界じゃない。キャラクターも、ハロウィンタウンの世界観も、ダニー・エルフマンによる楽曲も含めて、それはパーフェクトな世界だから。

というわけで「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」、我が心の映画の一本です。では、皆さま、プレゼントを開ける時には、よく気をつけて。「ヴァンパイアテディ」が出てくるかもしれませんよ(^^)。

Merry Christmas & a Happy Movie Life!
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