エリオット

探偵スルースのエリオットのレビュー・感想・評価

探偵スルース(1972年製作の映画)
4.0
最近出た秘宝のムック本でミステリ映画オールタイムベストテンの3位に入っていたので(ちなみに1位はサスペリアpart2、2位は悪魔の手毬唄、とさすがに偏ってるなあ…)、7・8年前にWOWOWで録画してたのを引っ張り出してきて再鑑賞(ソフト化はVHSのみ。)。リメイク版は未見。

ジョセフ・L・マンキウィッツ最後の監督作。
戯曲の映画化で舞台はほぼ全編屋敷の内部のみ、登場人物は当時72歳のローレンス・オリビエと39歳のマイケル・ケイン2人だけ。この2人はその年のアカデミー主演男優賞にダブルでノミネートされたらしい。

「スルース」は「探偵する」という意味の動詞らしく、私立探偵は出てこない。

名声はあるが年老いたミステリ作家が、若くて見かけがよい妻の浮気相手を自分の屋敷に呼び出して、その2人の間でいろいろあって…という話で、それ以上の情報はなしで観た方がいい。
といいつつ、筋を知りつつ観ても十分に楽しめた。

とにかく名優2人の強烈に皮肉がきいたセリフのやり取りと独特なセンスのユーモアが面白い。
屋敷内の仕掛け人形や不気味なおもちゃ群が、舞台ではできないだろう映画独特な効果を盛り上げていて、だからマニアの評価が高いのかもしれない。
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