ピートロ

探偵スルースのピートロのレビュー・感想・評価

探偵スルース(1972年製作の映画)
3.7
老推理小説家とその妻の愛人が「ゲーム」と呼ぶ心理的駆け引きを繰り広げる密室劇。
原題が『Sleuth』なので『探偵』のはずなのだが、『探偵スルース』という意味不明の邦題になっており、これが故意か偶然か不思議な雰囲気とミスディレクションになっていて味わい深い。
17万ポンドの宝石っていわれてもピンとこなかったので調べてみたら、1972年の1ポンドが約800円らしいので…えーと、13億6000万円!?
基本的に二人の男の会話だけなのだが、酒を飲んだりビリヤードをしたり部屋を移動したりなど絵変わりに気を使っているのがうかがえた。
最初は軽いユーモアサスペンスのノリなのだが、だんだんと雲行きが怪しくなっていく感じが不気味。
ローレンス・オリヴィエの雰囲気や顔、特に声が、筒井康隆に似てた。VHS。