梅雨

プルートで朝食をの梅雨のネタバレレビュー・内容・結末

プルートで朝食を(2005年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

主人公がひたすら、つらい境遇も
笑顔と皮肉と寓話的に現実離れした言葉で
乗り切ろうとする姿が哀しくもあり。

幻の女である、母を探して
ロンドンに出てからの波瀾万丈な展開。

愛と居場所を求めていた彼(女)の
答えは、ずっと探し求めた母親ではなかった
点は皮肉でもありましたが。

子供の頃からの友達が皆、
その社会ではマイノリティーとされる子供達で、
その友情は本物だったことが救いでした。

そして、子を産む親友に寄り添い助け
出産に立ち会い 共に育てること、つまり擬似的に主人公も母になり赤ん坊を見捨てず救ったことで、
自身が赤ん坊の時に母に捨てられたという
最大の傷であるトラウマを乗り越えた
ということと解釈しました。

そのことの象徴として、ラストの
主人公が親友と赤ん坊と3人で、
母親とその息子とすれ違い、
しかし一瞥もせず互いに別の方向に向かって歩いていく俯瞰の構図のカットで
表現されているように感じました。
梅雨

梅雨