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コントロールのoden8のレビュー・感想・評価

コントロール(2007年製作の映画)
4.1
ジョイ·ディヴィジョンのボーカルの物語。
僕は、このバンドの存在すら知らなかった。だが、ボーカルのイアンを演じたサム·ライリーの清潭なお顔立ちとどこか悲壮感を抱える眼差しにどんどん惹かれていくんです。
彼の生み出す言葉には、行方の分からぬ愛と制御が困難になっていく自分の心が紡がれている。
彼の短い生涯をモノクロームで、制御が失われていく悲しい姿を丁寧に描かれている。

"天は二物を与えず"をと言いますが、彼に人の心に刺さる言葉を与え、その才能を受け止める心の強さを与えなかった。

彼の残してくれた言葉はきっと、自分と葛藤する人の心に届き勇気を与えたり慰めや励ましになってくれているのではないでしょうか。

彼の素敵な才能の代償があまりにも大き過ぎたのではないかと感じます。

世の中には、制御できないことで溢れ過ぎている。
彼の抱えていた苦しみに心がズキンと痛みを覚えてしまう。

彼らのバンドの名前が、彼らの運命を暗示していたのか。眩い輝きはあまりにも儚く刹那。

cast(役者·キャラ) 4 
story(物語) 4 
architecture(構成) 4
Picture(画) 4
acoustic (音) 4.5
22-241
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