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リプリーのsayuriasamaのレビュー・感想・評価

リプリー(1999年製作の映画)
3.6
男を愛してしまった男の、破滅的愛情の行方は....

断捨離発掘映画シリーズ第4弾。これは深夜の再放送?の録画より。
アランドロンの代表作『太陽がいっぱい』のリメイク作です。というか、原作はイギリス人が書いているので、再映画化って言うほうがいいかなあ。ストーリーはより原作寄りなんで...

ストーリー
富豪であるグリーンリーフ夫妻から「息子を連れ戻してほしい」とおう頼みを受け、イタリアに旅立ったトム・リプリー。イタリアで無事発見できたディッキーは、とても美しい男だった 。ディッキーと、彼の恋人マージと時を過ごすうちに、トムはディッキーに憧れるようになる。しかしやがてディッキーはトムを疎ましく思うようになり、冷たく突きはなそうとする…。

太陽がいっぱいでは、トムの役は超美男子のアランドロンでしたが、本作ではまだ線がそれはそれは細かったマットデイモン。逆にディッキーは輝くように美しかったジュードロウ。(頭皮もまだ大丈夫だった...)
この、マットデイモンのキャラクターがものすごく気味が悪いというか、うーん、中性的なムードがすごい効いてました。そりゃ、ジュードロウには憧れて当然、ってところですね。ピカピカですもの。でも、このフツーっぽいマットデイモンが演じたからこそ、愛と狂気の紙一重なところ、憧れ、といった普遍なものが簡単に狂信的な、凶器に変貌する様子はこの映画の持ち味でした。

セクシャルなテーマを繊細に取り扱い「リプリー」という男を描いた、という意味では素晴らしいですが、うーん、やっぱり太陽がいっぱいの方が娯楽としては好きだなあ。
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