みんと

キャバレーのみんとのレビュー・感想・評価

キャバレー(1972年製作の映画)
4.3
念願のボブ・フォッシー監督のミュージカルを初鑑賞。
これまた念願のミュージカル映画の初劇場鑑賞。

ノリノリ気分満々で臨んだものの、意外にもガチのミュージカル映画と言うより、ドラマ性が強かった。そしてなかなか多くのディープなテーマが盛り込まれ社会的背景をしっかり反映させた作品だった。

心情を即 歌に乗せダンスと一緒に表現するタイプではなく、あくまでもキャバレーのショーに切り替えて舞台演出で表現する意味ではミュージカルアレルギーの人にも受け入れ易い構成だと思う。

大きな瞳にしっかり口角が上がったチャーミングな笑顔。コロコロ変わる表情がキュートなライザ・ミネリ。
それでいて、ダンスは超セクシーだしカッコイイ!今更だけど、めちゃくちゃ魅力的だった。

そしてそして、今作で助演男優賞受賞のジョエル・グレイの強烈キャラ!気持ち悪くもあるんだけど、コメディアンチックな表情も司会ぶりも圧巻だった。実にハマり役!

通してノスタルジーたっぷりな映像とストーリー。若者が泥臭くも夢を追う姿は痛みも伴うけれどやっぱり無条件に清々しい。

何より安易なハッピーエンドで終わらないのが好印象。更にはラストカットでゾワッと来る感じも巧妙だった。


なんとな~く『バーレスク』に近い印象を受けたけど、似てる作品に上がって無いって事は…

再見しなきゃ!
みんと

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