三郎丸

ウォーク・ザ・ライン/君につづく道の三郎丸のレビュー・感想・評価

3.5
【メン・イン・ブラックの黒スーツはこの人から】

人気歌手のジョニー・キャッシュをホアキン・フェニックスが熱演。

人生の道はその人次第で如何様にでも変わります。

主人公キャッシュはロカビリーサウンドとと共に人生を駆け抜ける。
映画でホアキン氏が唄っているのは すべて吹き替えなし、それだけでも素晴らしい。

ジョニー・キャッシュが誰か知らなくても十分 見応えのある作品です。
(楽曲は、ちと古くさく感じるので若い人にはウケが悪いかもですし、レビューの少なさもキャッシュ氏が一般的には浸透しきれなかったか…)

本作品は、
ロックスターの栄光の道をサラリ描いたようなシンプルなものではなく、本当に実在した人物の人生を深く再現し、重厚な話になってます。
主人公の父親に対する不器用で繊細な部分、ドラッグでどん底まで落ちてしまったりとなかなかハードモードな人生。

ホアキン・フェニックス
・ギターの持ち方がカッコいいし、歌がうまい。
・ドラッグ漬けになって堕ちていく様はさすがの演技。
苦悩する役は得意なんですかね。
・ジョニー・キャッシュとホアキン・フェニックスの【カリスマ性】という部分においては、ズバリ
【エルヴィス・プレスリー、リバー・フェニックス】
はかなわないとは思います…が、人それぞれの良さというのはあると、今さらながらしみじみ感じるのです。

リース・ウェザースプーン
・主人公ジョニーのドン底を見捨てなかったパートナー役は素晴らしい。
・感情のメリハリがあり、表情含め雰囲気がガラッと変わるのはちと凄いです。
ただ者ではない。
・がんめんがなかなかに威力があるので、芝居はウマイのですが役柄が限られそうな気がします。画面出てくるだけで
「いちいち強いな」
と感じる何かが彼女にはありました。

本作品観賞し改めて、ドラッグは 自分だけでなく、まわりの人までも傷つけてしまう良いことのないしろモノ。
【自分の失敗】を受け止めることは なかなか難しいですが、受け入れつつ自分の人生を思い、懸命に生きることの大切さに溢れた作品です。
失敗した=敗者というのは違うと思うのです。

日常に退屈を感じている人にオススメ
三郎丸

三郎丸