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ウォーク・ザ・ライン/君につづく道のchunkymonkeyのレビュー・感想・評価

3.5
年末にレビューしたパロディ/ギャグ映画「ウォーク・ハード」の元ネタがこちら。カントリー歌手ジョニー・キャッシュの音楽伝記映画です。子供時代のトラウマ、父との確執、売れない日々からの運命の一曲に一気に駆け上がるスターダム、そんで不倫に薬物でボロボロになって... まぁ、音楽伝記映画お馴染みの要素てんこ盛りな映画になっています。

こうした型にはまった映画の組み立てが現在に至るまで変わらない背景は「ウォーク・ハード」で記載しましたが、そうはいっても2005年制作である本作と比較すると、「ボヘミアン・ラプソディ」以降の映画は歌唱部分の高揚感にすごくこだわっていると感じるし、そこを基準にすると上手い下手はともかく本作はなんとなく物足りないなぁという感じがするかもしれません。

本作に限らず音楽伝記映画で必ず確認したいのは、一体誰が映画製作に関わっているのか?この映画は、ジョニーとジューンが生前に自ら企画し脚本を書いてもらい、スタジオに売り込んだ作品です(ちなみに後に「ウォーク・ハード」を制作するソニーは持ち込まれた企画を断って、結局20世紀FOXに回った)。残念ながら公開を待たずにお二人とも亡くなっていますが。

他の音楽伝記と比べてこの作品の特筆すべき点はなんといっても不倫がめちゃ美化されているところに他ならないけど、この二人が実際企画していることを考えると、この映画って紛れもなく、ジョニー&ジューンの巨額をつぎ込んだ"不倫言い訳映画"ですよね...🤣ま、文化だから仕方ないか!
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