貧しい家庭で育ち、幼い頃に兄を事故で亡くしたジョニー。やがて軍役期間を終え結婚をし、ミュージシャンとして新たな人生をスタートさせる。スターへと駆け上がっていく中、ツアー先で憧れの女性歌手ジューンと出会い、ジョニーは次第に彼女に惹かれていく。
まっすぐ歩めない愛
伝説のカントリー・ミュージシャン、ジョニー・キャッシュの半生を描いた伝記ドラマ。主演のホアキン・フェニックスとリース・ウィザースプーンは劇中の全ての楽曲を自分たちで歌っており、アカデミー賞では主演女優賞、ゴールデングローブ賞では主演男優賞・主演女優賞のW受賞を果たした。
当時のイメージとしては、まだ脇役が多くて、この作品から主演を務めることが一気に増えた印象があり、今や心に闇を抱えさせたら世界一の演技を魅せるホアキン・フェニックス。妻との溝、父親との葛藤、ジューンへの想い、そしてドラッグ。本作でもその心の苦しみを見事に表現されていました。
兄の死によって心に傷を負うのですが、どうしても実の兄リバー・フェニックスのことが頭をよぎってしまう。バーでジューンと兄の事について話すシーンは感慨深かった。父親との確執も丁寧に描かれていて、トラクターのシーンは印象的だった。父親に認めてほいしというジョニーの想いが切ない。
終盤の刑務所での演奏シーンが最高です。
もう少し観ていたかった。
自分の心からの言葉が名曲を生む。