オレンチ

万事快調のオレンチのレビュー・感想・評価

万事快調(1972年製作の映画)
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‪政治的映画の製作集団、ジガ・ヴェルトフ集団による8本目となる作品。‬

‪食肉工場にインタビューにやってきたジャーナリストの女とその夫で映画監督の男が5月革命に巻き込まれる話。‬

‪オタサーの姫理論とでもいうべきか、これまでの作品がセリフの応酬する難解な記録映画だったのに対し、商業映画として物語がつくため比べ物にならないほど楽しい。‬

‪明らかに1968年5月14日に勃発したブギュネ工場の社長監禁をベースにしているが本作自体はフィクションである。‬

‪にしてもヌーヴェルバークの風を受け『イージーライダー』によってアメリカンニューシネマの風を起こしたピーター・フォンダの姉が、風の発生源であるゴダールの元で映画作りをしているかと思うとなんだか感慨深い。‬

‪また平面の構図を多用するウェス・アンダーソンは明らかに本作の影響を受けている。‬