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わが青春に悔なしのkyonのレビュー・感想・評価

わが青春に悔なし(1946年製作の映画)
3.5
原節子の能動的で明朗なキャラクターを体現していたといわれる黒澤作品。

冒頭の約15分間の”青春”の姿に当時の若い観客はとても惹きつけられていたみたいで、戦中を経験した世代には希望のような作品だったらしい。

原節子演じる主人公の女性が比較的裕福な家庭で育ったことから、自分とは対照的な学生運動に従事する野毛に惹かれ、やがて彼を追いかけて京都から東京へ。さらに結婚できたものの野毛を失い、彼の実家の稼業を手伝っていく。

一応三角関係で、野毛と温厚だけど気の弱い糸川との間で揺れるかと思えば、糸川全然変わらない!笑

色々突っ込みがある作品だけど、原節子のクローズ・アップには見入っちゃう。

都会のスーツに身を包む原節子が農作業着になっていく姿に逞しさを感じるとともに哀しさも感じてしまう。

原節子の特徴はやっぱり洋服が似合う体格の良さだなぁと。
若干ガルボとか思い出した。
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