ダイナ

マッドマックス2のダイナのネタバレレビュー・内容・結末

マッドマックス2(1981年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

前作1979年から2年後の1981年に本作が公開という。シリーズの特徴であるスピード感をこんな所にも感じます。前作から世界大戦が勃発し砂漠化した環境で石油をめぐって暴走族が荒れ狂うという設定。続編でこんな色々ぶっ飛ばすとは、アクセル踏みすぎなプロットがたまらない!

基地の寄せ集め感や登場人物の格好やクラフト感強い車(トレーラの上に兵士待機場所があるのが良い)等、世界観を構築するビジュアルが素晴らしい!特に敵側のビジュアルは悪党感がすごい滲み出ていて最高です。車の前に立てられる生贄?感あるあの酷さとかもう不謹慎かもしれないけど大好きですね。

カーチェイスの面白さは言うまでも無くなく防衛戦のシーンもとても面白かったです。共通してテンポ良くコロコロと変わる視点が上手く描かれています。その場所に存在している人間はそれぞれ役割があって個々の思考があるという事を感じさせ、そしてスリリングにそれを見せる戦闘シーンの素晴らしさ、楽しいね〜!。会話やセリフは抑えめながらアクションのみで充分!という気概。なんとなく怒りのデスロードのテイストを本作に感じます。

前作内容はシリアスとあれ直接的な描写はマイルドに抑えられていたような印象でしたが、本作はそういった部分、荒廃した世界観ゆえにバイオレンス・グロテスク・アダルトなな描写を深刻すぎず残酷に映すギリギリラインまで攻めている印象でとても良かったです。

本作の敵の見た目や思想がとてもお気に入りながら味方サイドも結構魅力的。狡賢くて情があって有能サポートに回れる器用さ含めてジャイロがとても好きです。戦闘において制空権は重要だなぁ…。最後マックスとジャイロが笑う所最高なんですよねえ。語り部であったブーメラン少年も、子供も戦わなければならない世界の過酷さの表現に一役買っているだけでなく、凍りついているように見えるマックスの人間味をオルゴールを通じて表面化させるといういいポジションでした。

クライマックスの衝突はカタルシスありつつも今回もかいと笑っちゃいます。スピード感の決着といったらこうでしょと言わんばかりの締めは漫☆画太郎スピリットを感じる。立地的にヒューマンガス視点からトレーラーは見えるのではと思いますが勾配が上手いこと作用していたのでしょうね。
ダイナ

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