Badasherma

東京オリンピックのBadashermaのレビュー・感想・評価

東京オリンピック(1965年製作の映画)
4.0
記録映画なので正直退屈なのだけど、選手の表情、仕草だけでなく、観客やスタッフまでをも本当に上手に捉えていて、当時の東京オリンピックを生々しく感じた。
これほどの作品が当時非難の的になったそうだけど、映画を見る目が成熟していなかったとしか思えない。
開会式では今の五輪と違って整列入場していたり、アフリカ人は民族衣装で出ていて、商業音楽に合わせてだらしなく入場する現代の入場は一体何なのかと思ってしまった。各国の選手の入場と共に度々映る昭和天皇のお姿に、東京五輪開催に至るまでの時代の重みが感じられて思わず涙。
そしてみんなが笑顔の閉会式にまた感動。入場では明らかにふざけてしまっている人も多いのに、退場では選手、観客みんなが手を振って、まさに平和の祭典だ。
2020年の東京オリンピックではこれを超える記録映画は出来ないだろうなあ。