shibamike

「元禄忠臣蔵 大石最後の一日」より 琴の爪のshibamikeのネタバレレビュー・内容・結末

2.5

このレビューはネタバレを含みます

吉良邸討ち入り後、赤穂浪士達はすぐに切腹したのかと思っていたら、そうではなく、お上からの裁きを待っていたとのこと。その期間およそ50日。
世間に赤穂浪士への同情・擁護の声が挙がり、その声が謹慎中の浪士達の耳にも入る。切腹を覚悟している面々にも様々な気持ちが去来したことであろう。死罪ではないかもしれない。いや、死罪は免れまい。生きた心地しないだろうなぁ。そして遂に、容赦なく言い渡される切腹。

そんな中、吉良邸討ち入りのために利用され、祝言まで挙げてしまった若い女性が赤穂浪士の一人に会わしてくんろ、と若侍の変装までしてやって来る。この話が実話かどうかわからないが、四十七人もいれば若い乙女を参らせるハンサムもいたであろうなぁ、と思う。お尋ね者の若い男は乙女のことが好きだったが、切腹して死ぬ身ということを手前の方で勘定し、「お主のことは討ち入りに利用しただけで、恋・愛といった情感は無いでござる。バザールでござーる。」と浪花節。乙女、真に受けて自分の方でおっちんじまう。男の方が乙女の琴の爪を後生大事に持っていた、ということを遂に知ることなく死んじまう。いやぁ、まったくもって早合点、早合点。自分みたいに年を取れば惚れた腫れた刺された死んだ、なんていうのは時間が経てばけろっとしちまうケロケロケロッピとか薄情な処世も覚えたりするが、若い恋とはやはり激しい。情熱の嵐!ヒデキ、カンゲキ!バーモントカレー!である。
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