レク

メランコリアのレクのレビュー・感想・評価

メランコリア(2011年製作の映画)
4.0
巨大惑星メランコリアの地球衝突で冷静さを失う周りの人々とは逆に落ち着きを取り戻す花嫁。
この"メランコリア"を精神状態のメタファーとして、終焉に向かう世界を美しい映像で詩的に描く。

鬼才ラース・フォン・トリアー監督の独自の世界観が光る。
ラース・フォン・トリアー監督自身も鬱病で、鬱三部作と言われている作品の一つがこの「メランコリア」。

理解するというよりも感じるに近い感覚で観るのがいいと思います。


正直、ディザスター映画を期待してしまうと肩透かしを食らうこと間違いなしのSF映画としては問題作です(笑)

冒頭シーンと静かに迎える最後の日を前に現代世界を象徴する人々の姿と、心に病を抱えた花嫁の対比。
地球最後の日に冷静さを保てるのは正常な人間か鬱病患者かみたいな皮肉めいた作品でもあるんですが。

そこにこの作品のテーマが凝縮されているように思います。
レク

レク