えむ

ニューヨーク東8番街の奇跡のえむのレビュー・感想・評価

3.9
前から観ようと思ってリストに入れてたんだけど…

なんたる可愛さーーー!!

ストーリーは『UFO版鶴の恩返し』的な感じで、ボロボロアパートの立ち退きトラブルの最中のある夜に、UFOのペアがやって来るのですが…

1晩コンセントで充電させてもらった代わりに、壊れたものをちょっと直し、そこからアパートの住民たちと、家族のような仲間のような絆が出来ていきます。


アパートの住民も、UFOたちも、全てがひたすらキュートなんです。
オモチャのような造形の可愛さも秀逸で、可愛いもの好きの血が騒ぎます。
それでいて心温まる優しい世界。

リアルな開発立ち退きのリアルと、動き、意思を見せ、子供もつくるやたら人間みのあるUFOたちが良いバランスで混在して、UFOパートでは可愛さに悶えまくります。

反対に、悪役は振り切るほどコテコテの悪いやつなんだけど、そこまでやるとキャラクター化した面白みになってて、まるでアンパンマンとバイキンマン見てるよう。
UFOにやられてボロボロになった服で逃げ出すさまは、まんま、バイバイキーン!!です。笑

住民側では、ジェシカ・ダンディ扮するフェイのキュートさが際立ちます。

痴呆入っていて、扱いに困ることもあるけれど、痴呆であるがゆえの最強の無垢さでもって、UFOたちを最初から当たり前に受け入れ、チビちゃんと呼び、友達のように接する。

この無垢さがこのUFOフレンドとの絆を引き寄せたと思うけど、こんな友達なら私も欲しい。
いくらでもコンセント貸すよ!!笑

導入部分の、多分フェイたちの若かりし時代の画素の低い写真たちや、ザラついた映像も味わいがあって雰囲気が良いです。
そこからオンボロアパートに映っていくのが、すんなり少し現実味のない世界へ入っていくに相応しい。

なんだか時々見返したくなりそうな作品ですね!
えむ

えむ