セリフが少ない。説明が少ない。ラストが暗い。
それがこの映画をメジャーにしない理由だろう。
しかし、宮崎あおいの魅力と実力をあらためて目の当たりにした。凄い映画だった。
このところ雰囲気のよく似た、二階堂ふみに超されているとかどうとか言われてもいたが、格が違った。これは巧いし、存在感が半端でない。
小学生から中学生(中三の15歳か)までを演じ、そこに説得力があるし、その不安定な心の状態を体現する存在そのものも凄い。
優等生タイプの蒼井優、これも巧いのだが、宮崎あおいの危うさは奇跡だ。ファムファタル。
この不安定な展開と、映像、そして風まで、いつまでも印象に残る。
凄いものを見た。