長男をボートの事故で失った家族。その責任を感じ自殺未遂を起こす次男コンラッド。
コンラッドは精神病院から退院し家に戻り両親と表面的には普通の生活を送るのだが、幸福だと思っていた家族の生活は少しずつ歯車が狂い始め…。
とても静かな作品だけど、それぞれの抑圧された感情が見え隠れする。
悲劇が起きた時、悲しみへの対処の仕方は人それぞれでどれが正解とかないと思う。
正直この両親のコンラッドに対する接し方は親としてどうよ?と思ってしまうが、大人だからって完璧にふるまえるわけではないし、子供を失う経験をしたら厳しいことを言うのも酷な気がする。
特に事故現場に一緒にいたコンラッドの苦悩は相当なもので、ティモーシー・ハットンの演技なんだけど、全く演技に見えない演技は若者の苦悩を等身大に表現していて素晴らしかった。
父も母もコンラッドも水面下でもがき苦しむ。見ていて辛い。
これって観るときの精神状態で評価が変わるかもしれない。
私はかなり落ちている時の鑑賞だったので、結構響きました。
最後の父と息子のシーンは目頭が熱くなりました。
1度は観ておきたい作品だったので鑑賞できて良かったです。
洋画やドラマを観ていていつも思うのだけど、日本もセラピーってもっと一般的になればいいのにな。