【🏠短い感想👪】
家庭崩壊映画。
ロバート・レッドフォード初監督作にしてアカデミー賞受賞作。こんなにも絶望的な映画に作品賞を与えるアカデミー賞もなかなかクレイジーだけど、確かにレッドフォードの演出力は申し分なく高いし、それだけ当時の社会問題(離婚率の上昇 等)を見事に切り取った作品ということなのでしょう。勿論、私はこういう作品が大好物です。笑
レッドフォードの演出は全体的に端正。回想の挿し込み方には日本のドラマ映画っぽい雰囲気があり、どれも効果的に作用している。
ある瞬間から崩壊の道を辿る家族。俳優陣の演技も全員素晴らしいけど、中でも次男とひたすら分かり合えない母親役のメアリー・タイラー・ムーアが個人的には最も印象的だった。特に表情が固まる瞬間や、セリフを発さずとも状況や毛嫌いしている様子が伝わってくるちょっとした仕草が圧巻だった。
どこか簡素な映し出し方に、一瞬の希望が見えたかと思いきや奈落の底へと突き落とす悲劇でしかない結末。それでもあの結末がどこか暖かくて(若干)清々しいのは、この物語の終盤に“2つの抱擁”があったからだろう。
