アノン

グリーンマイルのアノンのレビュー・感想・評価

グリーンマイル(1999年製作の映画)
3.7
3時間を超える大作は再生ボタンを押すまでに、「今から3時間の映画を観るぞ」という覚悟と時間が私には必要。今日1時間観て明日残りの2時間観る、的な1つの作品を分割して観るのは気持ちや感情が切れてしまうから嫌い。だからどうしても長時間の作品を観る時は並々ならぬ勇気がいるんだよなぁ。そして今回やっと!グリーンマイルの再生ボタンを押せたぞー!!!!

死刑囚と看守の物語だからなんとなく真面目で重くて暗めな作品なのかと思ってたけど、めちゃくちゃファンタジーで「あ、そっちか」ってなった。しかもスティーヴン・キングだったこと自体が初知りで、今割と衝撃を受けてる。この作品を観る前の私のイメージと本編にめちゃくちゃギャップがあって色々整理しきれてないけど、良い作品である事に間違いはない。

まず主人公のポールが過去を振り返り、ある出来事について友に語り始める、という始まり方が良い。主人公目線で過去を語ることによって、より物語に深みが増す。

簡単に言うと死刑囚舎房の看守と不思議な能力を持つ死刑囚の話だけど、そこにたくさんの人間ドラマがあって、3時間の長さを感じさせない。1人ずつのキャラクターがとにかく濃くて、俳優陣の演技にはまじ拍手。特にサム・ロックウェルはさすがだったなぁ。狂気とバカさ加減が丁度良くて途中から可愛いとさえ思えたわ(?)

そして電気椅子による死刑執行が細かく描写されてる。目を背けたくなるような残酷で理不尽なシーンもあったけど、死刑制度について考える機会にもなって良かった。最後はしっかり涙腺崩壊しました。
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