第一次世界大戦下で数奇な運命を辿る一頭の馬の姿を描いた、スピルバーグ監督の戦争ドラマ。
"I might hate you more, but I'll never love you less."
過酷な戦争を共に生き抜くイギリス青年と馬の堅い絆を描いた感動作。戦争の残酷さは描きつつも、『太陽の帝国』みたく、どこかファンタジックな冒険活劇のような趣きとなっていた。スピルバーグ作品ということで、感動的な父親-息子ドラマ及び家族の愛の物語もあった。
馬版『ウィンチェスター銃'73』のようなストーリー。イギリス農家の青年、イギリス軍大尉、ドイツ兵の若い兄弟脱走兵、祖父と二人で暮らす農家の少女、最前線に兵卒と、名馬ジョーイ🐴の"持ち主"がどんどん移り変わっていく。
名作『風と共に去りぬ』を想わせる、夕日に赤く染まった空を背景に、馬と青年のシルエットが映えるラストシーンが美しかった。
俳優陣では、懐の深い母親を演じたエミリー・ワトソンが輝いている。第二の持ち主となるイギリス軍大尉役にトム・ヒドルストン、その上司役にベネディクト・カンバーバッチと脇役も地味に豪華。
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