おのちん

ソドムの市のおのちんのレビュー・感想・評価

ソドムの市(1975年製作の映画)
2.8
うんこに挑み、うんこに敗北した映画。

マルキ・ド・サドの「ソドムの百二十日」を下敷きに、急遽代打監督として指名されたパゾリーニ監督がイタリアのファシズムを掛け合わせたものなので、パゾリーニだけを責めるわけにはいかないですが、見るのを長年楽しみにしていたのに期待はずれでした。

原作「ソドムの百二十日」自体が日記(日誌)形式の文学なので、それを下敷きにした映画も断片的にならざるを得ず、うんこ、おしっこ、みんなで全裸ハイハイ、拷問など、部分部分では美しくもショッキングなシーンはあるものの、映画全体としてのインパクトはどうだか・・・。

みんなに「ああ、あのうんこ食べる映画でしょ?」と、そこだけクローズアップして言われるのがそれを表している。
大統領のキャスティングはかなりイカしてて、いちばんの見どころはそこでしょうか。

パゾリーニ監督はこれが初見なので他も見てみたい。ホドロフスキー監督は、やっぱりすごいんだなと思った次第。
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