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ソドムの市の10000lyfhのレビュー・感想・評価

ソドムの市(1975年製作の映画)
3.5
4人の中年男性権力者が多数の少年少女を拉致監禁し、肉体的・精神的・性的暴行を繰り広げる話。舞台を第二次大戦末期イタリアに移した点以外は、マルキ・ド・サド原作(未読)に忠実のようだ。ファシズムをミニチュア規模でカリカチュライズしたものとされ、言われてみれば、なるほどな内容(例えばナチスの強制収容所では、ここから極端な誇張表現を差し引いたようなことが日常的に行われていたことだろう)。ファシズムが台頭するような時流下で、あるいはいつの時代でも、ショックヴァリューがアートに昇華され、社会への警鐘となる作品、必要だと思わされた。本作自体は今観ると古びてしまっている感も強いので、このコンセプトを継承し、21世紀にアップデートされた傑作の登場に期待したい(拷問や性的虐待の描写は難しくとも、「無害」なスカトロなどはハードル低いだろう)。モリコーネがらしくない 20世紀クラシック風サントラをそつなくこなしてる
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