ユースケ

チェイシング・エイミーのユースケのネタバレレビュー・内容・結末

チェイシング・エイミー(1997年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

ケヴィン・スミス監督によるヴュー・アスキューニバース(マーベル・ユニバースやDC・ユニバースみたいな世界観のやつ)第三弾は、レズの漫画家(ジョーイ・ローレン・アダムス)に一目惚れしたストレートの漫画家(ベン・アフレック)の姿を通して愛するとは何かを問いかける真面目な一本。

【スター・ウォーズ】は白人の象徴であるルーク・スカイウォーカーが黒人の象徴であるダース・ベイダーを倒して白人の黒人支配を表現した話で、ダース・ベイダーが黒いマスクを外すと白い顔をした老人が現れるシーンは黒人の白人願望を表現しているという偏見は最高でしたが、【スター・ウォーズ】・ネタもアメコミ・ネタも茶を濁す程度。

「普通は〜」を連呼し、相手の価値観を受け入れず、自分の価値観を押し付け、自分の経験不足の不安から彼女の過去の経験が許せない小さい男のベン・アフレックにまんまとイライラさせられ、ジョーイ・ローレン・アダムスが涙ながらにセックスにまみれた過去の体験をぶちまけるシーンといつも無口なサイレント・ボブ(監督のケヴィン・スミス)がセックス=愛ではないと過去の体験を語るシーンにまんまと泣かさせられ、いいように感情を弄ばれてしまいました。
自分の経験を漫画という芸術作品に昇華し、成長した姿を見せるも、別れた相棒とも別れた彼女とも曖昧な和解しか描かない切ないラストシーンもたまりません。

ベン・アフレックとジョーイ・ローレン・アダムスの恋愛を邪魔するベン・アフレックの相棒ジェイソン・リーの醸し出すホモホモしさやケイシー・アフレックとマット・デイモンのカメオ出演も要チェック。

ちなみに、私は彼女の過去の経験なんて全く気にしない寛大な人間なので3Pなんて余裕で許しますが、SMとスカトロは許せなそうです。