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めぐり逢いのBOBのレビュー・感想・評価

めぐり逢い(1957年製作の映画)
4.0
アメリカロマンス映画の名作『めぐり逢い』。

半年後、天国に一番近い場所で。

"Winter must be cold for those with no warm memories... "

39年版に続き鑑賞。

やはりロマンティックで素敵。『めぐりあい』全3作の中でも本作が一番好みかな。

カラーになったことで、画面が華やかになり、自然と気分が上がる。ストーリーだけでなく、カメラワークや演出も39年版とそっくりだと思っていたら、レオ・マッケリー監督によるセルフリメイク作品だった。追加されたシーンでいえば、客船の階段での二人の掛け合いが面白かった。

39年版と同様、王道の恋愛ストーリーに深みを与えてくれるお婆ちゃんのシークエンスが良い。お婆ちゃんがピアノを弾くシーンは時間を忘れるほど美しい。「ここは思い出に耽る場所よ。若いうちは思い出を作りなさい。」この言葉が心に響いた。

子供たちのシークエンスは、39年版鑑賞時には特に気に留めていなかったが、船の手摺で遊んでいた少年や合唱団の子どもたちが、良いアクセントになっていた。年齢に関係のない普遍的な愛のドラマにするという意味合いもあるのかなとも思った。

紳士的なケーリー・グラントと美しく控えめなデボラ・カー。当時の理想のカップル像だったのかな。

"The Empire State Building is the closest thing to heaven in this city."

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