さききち

タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツらのさききちのレビュー・感想・評価

2.9
原題『TACKER AND DALE vs EVIL』
帰省途中、ネトフリで鑑賞。

原題から想起されるように、
『死霊のはらわた』でサム・ライミが確立した
山奥の別荘(およびその周辺の森・池)での血みどろ惨劇をベースとした(スプラッタ)コメディ。

死霊〜のプロットは、今やホラーの王道と化し、かつ、時を越えて多種多様に描かれてきた。
例えば、02年 イーライ・ロスの『キャビン・フィーバー』。皮膚がベロベロになる謎の感染症は、森を“地獄の密室”にし、新たな死霊〜プロットを更新。
11年 ドリュー・ゴダードの『CABIN』。死霊〜プロットとホラーあるあるを上手く活かしながらも、観客の予想を裏切ることに成功。ホラーの闇鍋でありながら超絶美味な快作となった。

本作はその潮流にある1作。
コミュニケーション不足と先入観により加速度的に誤解と悲劇が連なる様は一部笑えるが、先人たちのトレースを抜け切れていない。
スプラッタがやりたいのか、コメディなのか、はたまた(内気な人間の)青春がやりたいのか散漫になってしまった印象であった。

とは言え、『悪魔のいけにえ』パロのシーンは超面白い。
さききち

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