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タップスのsobayuのレビュー・感想・評価

タップス(1981年製作の映画)
5.0
始まりはぼくらの7日間戦争みたいでワクワクするんだけど、そう無邪気に喜べないのが、少年たちが軍事教育を叩きこまれた本物の兵士であるところ。タイトルが葬送ラッパのことだと言うのも後から知ってなるほど‥その通りの話だった。

あとはこれ萩尾望都のギムナジウムものみたいでもあり、そういうの好きな人には堪らないだろうなとおもう。

この映画は大人(社会)が子供に与える影響の話ですよね。社会の歪みの縮図を体現する子供たち。キラキラの愛国心と家父長制、純粋培養された好戦意識。ラストにもう一回誇らしい行進シーンをリプレイして終わるところが強烈だった。冒頭に戻って学長の訓辞をあらためて聞くと、子供たちは最初から他の道を選びようがなかったことが分かる。教わってないんだもの。
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