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三文役者のoden8のレビュー・感想・評価

三文役者(2000年製作の映画)
3.4
1996年の大河ドラマ"秀吉"で、竹中直人氏と出会った僕。当時は、彼の騒がしい演技が苦手やったなぁ…。
この作品の竹中はんも、些か当時の苦手な演技の部類かも。下手くそやとまでは思わへんけど、嫌いやわ。竹中はんのちょっと抑え目のコメディキャラは好きなだけに、今回のは振り切り過ぎに感じる。この年代の竹中はんって、往々にしてこんな感じだったかも…。

物語の展開が一本調子で、決して面白みのある作品ではない。

三文役者と出会って、稲妻の走る様な恋に墜ちてしまった19歳年下の女性キミちゃんを荻野目慶子さんが好演。
スタイルの良さと脱ぎっぷり。それより何より声がいいのよねん。男を狂わせる、明るく些か抜けた様な声がね。
それでいて、役柄が絶妙。戸籍上はセカンドワイフながらも、ほぼほぼ事実上の妻という破天荒な役柄を魅力的に演じてはったよね。
京都の女性ならではの、気の強さとはんなりさに惹かれざるおえないよねん。
惚れた男を捕まえたら離さない逞しさと健気さが何とも愛おしいの。

殿山泰司氏については、もうめちゃくちゃ。実際のご本人を知らへんけど。昔のアウトローの俳優さんそのものの様に感じる。酒と女にルーズなやつにはなりたくないが、観てる分には嫌いじゃないわぁ。
神戸ご出身というだけで、些かファンになりかけてしまったぞ…。

一つの映画として観た時の満足度は、やや物足らない。だけど、今を燦然とトキメクバイプレイヤーの皆様方の存在感は観ていて心が踊るよねん。

主演も大切やけど、主演を輝かせるのは優れた脇役の力も肝要だと感じるよねぇ。

竹中はんのファンムービー。

Cast(役者·キャラ) 4.5
Story(物語) 3.5
Architecture(構成) 3
Picture(画) 3
Acoustic (音) 3
22-457
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