らくだ

ラスト・アクション・ヒーローのらくだのレビュー・感想・評価

5.0
魔法のチケットの力を借りた映画好きのキッズが、大好きなベッタベタアクション映画「ジャック・スレイター」の中に入り映画の世界を引っ掻きまわしている内に、悪役が現実世界に出て行ってしまい…少年はスレイターと一緒に追いかけていく!という、アクション映画を主軸にしたメタネタを最高級の素材でお届けする最高のアクションコメディです。

「映画メタ」という前提があるおかげで、登場人物全員がいわゆるコッテコテの台詞回しや映画あるあるな挙動をやりたい放題なので、それも楽しいですね。人類は全員コテコテのB級映画の台詞回しが好きなので(暴論)
マシンガンと葉巻で武装したやさしいハムレット王子の映画好きすぎる。

映画の世界に入った少年の引っかき回し方もまさに「映画の世界に入っちゃってテンションがおかしくなった映画オタクの少年」で、こちらの世界に入ってしまったスレイターも「現実世界の段取りと法則がまるでわかってないフィクション世界の住人」なので、そのギャップがめちゃくちゃいいですね…スレイターはシュワルツェネッガーなので現実世界に来てもそこそこ頑丈なの面白すぎる

映画の世界ではターミネーター2がスタローンになってたり、「I'll be back」とか「E.T.」「アマデウス」ネタとか、あちこちに当時の名作映画ネタをこれでもかと注ぎ込んであるので、多分映画のことを知っていれば知っているほど、より一層楽しめるんだと思います。ぼくはそこそこしか知らないので、そこは勿体ない…


ほぼ全盛期ともいえる時期のアーノルドシュワルツェネッガーの圧倒的なカッコよさもそうなんですが、敵役のベネディクトもめちゃくちゃ作画が良いんですよね。義眼カッコいい

物語としてはコメディタッチなんですが、ラストの死にかけたスレイターのシーンと、そのあとのエンディングは普通に相当感動しますね…映画の世界と現実世界が交差する、という舞台設定が、映画全体でうまく使われているのをグッと感じられるシーンです
スレイターは偏屈で短期で粗野だけど、アクション映画の主役だし、心の底からヒーローなんだなぁ…


「ビッグ・ミステイクだ」日常生活で使いたすぎる
らくだ

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