まいこ

L.A.コンフィデンシャルのまいこのレビュー・感想・評価

L.A.コンフィデンシャル(1997年製作の映画)
4.0
1953年、ロサンゼルス。元刑事を含めた6人の男女が惨殺された事件の捜査にあたっていたロス市警の刑事バドは、やがて売春組織の娼婦リンにたどり着く。一方、殉職した刑事を父に持つ野心家のエド、そしてテレビの刑事ドラマでアドバイザーをしているジャックも動き出す。刑事たちはぶつかり合いながらも、やがて手を組み、警察内部の汚職に立ち向かうことに……。

第70回アカデミー賞で脚色賞と助演女優賞(K・ベイシンガーに対する)という2部門を受賞。1950年代のロサンゼルスを舞台にした、ハードボイルドアクションの秀作。
大量殺人事件の背後に仕組まれた陰謀を追うタフで人間臭い刑事たちの人間模様を、正攻法の演出でハートに響くドラマ性たっぷりに描写。原作小説は人気作家J・エルロイによる“L.A.4部作”の第3作だが、その骨太な筆致を受け継いだ濃厚な味わいも秀逸。

終盤怒涛の展開が素晴らしすぎ。圧巻。全てに気づいて接触を図ったが最期、雰囲気がガラッと変化し、緊張感がノンストップ……。ロロ・トマシ。ダニー・デヴィートの役柄はドンピシャだし、今となっては似てないけどケヴィン・スペイシーとラッセル・クロウが瓜二つで困惑した。キム・ベイシンガーは当たり前に美しいし、目でも脚本でも何をとっても面白かったな。フィクションとはいえ、総ての法は力であると言わんばかりの世界で狡猾に立ち回れる人が一番強い。
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