よねっきー

L.A.コンフィデンシャルのよねっきーのレビュー・感想・評価

L.A.コンフィデンシャル(1997年製作の映画)
4.8
ほとんどの時間を寝転んで過ごすファッキン・コロナ禍だけど、久々に前のめりになって観ちゃったよ。マイケル・ジャクソンかよってくらい前のめり。大興奮。こんな隙のないエンタメがあるんすね。

「天使の街」ロサンゼルスに蔓延る悪を、スーツに身を包んだ刑事たちが裁いていく。だけど刑事が天使かっていうとそうでもないし、被害者も全然天使じゃない。むしろみんな悪魔だ。悪魔が悪魔を裁く街。それがロサンゼルス。

はじめは警察が動物みたいに「群れ」として映されるんだけど、話が進むにつれ3人の刑事にフォーカスが絞られていく。群像劇が最終的にはブロマンスになっていく過程が堪らない。かなり重厚なミステリーなんだけど描き方が軽やかだし、キャラクターに焦点が当てられてるから分かりやすくて引き込まれる。主人公の変わらない信条と、変わっていく内面を上手に並行して描いてる。

3人の刑事がそれぞれ違った正義を持って捜査をしてるんだけど、全員クソかっこいい。ガイ・ピアースのクソ真面目だけどずる賢い感じが良いし、ラッセル・クロウの暴力的な中に優しさが見え隠れする雰囲気も最高だし、ケヴィン・スペイシーは美味しい役すぎる。どの男も最高にかっこいい。恋愛ゲームですか?って感じ。恋愛ゲームだとしたら絶対にガイ・ピアースは選びません。

編集も舞台設定も洒落散らかしてる。エンタメをやろうと思ってる人が見たら、ちょっと嫌になっちゃうくらい良くできてると思います。大傑作!
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