ちろる

マイマイ新子と千年の魔法のちろるのレビュー・感想・評価

マイマイ新子と千年の魔法(2009年製作の映画)
4.2
明日の約束は明日はみんなで笑うこと。
「この世界の片隅に」の片渕監督の作品。
ずっと観たかったからようやく。
そして、出会えて良かったと思えるこちらもわたし好みの良作アニメーションだった。

古くから続く田舎町に住むおてんばの主人公新子ちゃんはいたずらをして怒られながら、たまに麦畑の千年の秘密について妄想を巡らせる。
テイストはまるでトトロのメイトさつきの田舎みたいな戦後10年くらいの長閑な風景。
川の上の藤ハンモックでサトウキビかじって、千年変わらず人が行き来した道で平安時代の牛車とぶつかりそうになったり、池の中に迷い込んだ金魚のお庭を作ったり
千年前の昔に孤独に一人遊びをしてたお姫様なぎこちゃんに想いを馳せて、その子に友達になりたいと本気で願う。

みずみずしいジュブナイルものかと思ったけど結構重い現実が次から次へ押し寄せる。
子供なのに、みんなそれぞれ抱えているものがあって心の底から本気で笑うことが難しい時もたくさんあっても大切仲間が一緒になって必死で本気で笑わせてくれる。
同じように笑って同じように過ごせることがどんなに幸せか、もう一度おもいださせてくれるような作品。
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