マイマイ新子と千年の魔法(2009年製作の映画)

製作国:
  • 日本
  • / 上映時間:93分
    監督
    片渕須直
    脚本
    片渕須直

    「マイマイ新子と千年の魔法」に投稿された感想・評価

    このレビューはネタバレを含みます

    この世界の片隅に、と同様に空想と現実が入り乱れながら、本人にはどうにも出来ない環境の変化を乗り越えていく女の子の物語。
    子どもたちの最大の武器って好奇心と想像力だな、と思うと同時に、彼等にはかなり辛く重い出来事がのしかかるのに越えられる強さも持ち合わせていたんだなぁと感じた。
    貴伊子が山口に馴染んでいき、新子との距離が近づく様子が、空想の物語として抽象的に語られていた、と理解しました。
    非ジブリ作品でもこのような高水準なクオリティのアニメ映画はちゃんと作られているのにも関わらず、メディアではまったく話題にすらならないという実態が嘆かわしい限り。

    作画はまんま宮崎駿…というか大塚康生や高畑勲など優れたアニメーターが多く在籍したかつての日本アニメーション(大元は東映動画)の伝統的な絵柄なので、内容も子供向けではあるがどこかシビアで淡々としている。

    女の子二人の友情を主軸に進む物語は宮崎駿的なボーイ・ミーツ・ガールなものとはまったく異なり絵柄こそ似ているものの、よく観ると冷めた描写やちょっとしたエスプリが感じられ、そこは流石に片渕須直監督らしさでもあるんだろう。

    まあジブリと違って題材そのものは日本的で地味だし、いまの子供にはどう考えても難しい内容なのでどちらかというと大人向けなのだが、逆にそういう意味に於いて貴重なアニメ映画として後世まで語り継がれる作品だと思います。
    昭和30年山口県防府市は平安の時代、「周防の国」と呼ばれ、国衙遺跡や当時の地名が今でもある。そんな町でおじいちゃんに色々教えられ育つ新子は1000年前を空想しては楽しむ日々。ある日、東京から貴伊子と言う女の子が転校してくる。

    青木新子(福田麻由子)元気一杯、小学3年の思春期?の空想好き女の子。デコにつむじがある。祖父、祖母、父、母、妹と暮らす。

    島津貴伊子(水沢奈子)父親は医者でお金持ち?の控えめな転校生。

    青木小太郎(野田圭一)新子のおじいちゃん。元教師。喘息持ち。

    諾子(森迫永依)1000年前のお姫様。

    千古(奥田風香)1000年前の貧しい少女。

    鈴木タツヨシ(江上晶真)小学5年。みんなの兄貴的存在。父親は警察官。

    ひずる先生(脇田美代)みんなの憧れ。清少納言を読み1000年前の少女について新子と貴伊子に教える。恋に悩む普通の女性?。

    他声の出演 本上まなみ、松元環季、竹本英史、世弥 きくよ、中島和也、川上聡生、西原信裕、冨澤風斗、瀬戸口郁、喜多村静枝、関貴昭、海鋒 拓也他。

    私は昭和生まれだから、こんな遊びとかはまだ浮かぶし年齢の違う近所の子供達と遊んだ記憶もある。現代の子供達は、どう思うのだろうか。外で沢山遊ぶって大切な事なんだろうなぁ。

    手遊びとか懐かしいな、私が小学生の時、女子の中ではアルプス一万尺がやたら流行ってた。後、ジャンケンしてチヨコレイト、パイナツプル、グリコとかもやったなぁ。

    人の色鉛筆借りて雑な使い方したんだから、先生には怒られるの当然と思ったけど、まさかの新子目線からだと貴伊子も悪者にうつるのか...。そんな控えめな貴伊子がどんどん生き生きとしていくのが良かった。

    緑のこじろう、直角の川、木で出来たハンモック、草笛、色鉛筆、紙芝居、ポン菓子、ガス冷蔵庫、香水、グリコのオマケで秘密の宝物、ウイスキーボンボン、犬、猫、金魚、蛍、牛蛙、大人の映画、天の川も印象に残る。

    こんなもんなんだろうけど、大人は外面良い人でも内面は色々黒い部分があったりする人も少なくは、ないだろう。それを知っても子供達は強く生きていかなきゃならんって事だろうなぁ。

    死とか別れとか生きてれば必ずある事をどう受け入れて進んでいくか...私なら、いつまでもグズグズしちゃうような気がするけど最初からエンディングまで新子は強いなぁって思いました。

    「明日また、笑って遊ぼう」
    アリーテ姫から随分経っての新作映画だったけど、これも売れなかったねぇ。でもファンの支えがあり、小規模ながら1年間のロングランとなった。
    「この世界」の地盤がここで出来上がったと言ってもいいね。

    戦後10年目くらいの山口県防府が舞台。
    オデコにつむじ(マイマイ)がある新子ちゃんと、東京から引っ越して来た貴伊子ちゃんの友情物語。
    今作のとっても面白いところがさ、都会っ子の貴伊子が結構グズぃんだな。
    あか抜けてはいるけど、内向的。
    鼻垂らした同級生の小僧に色鉛筆を乱暴に扱われ、つい抵抗してしまう。
    そんな貴伊子に新子は「あれじゃ相手が悪者になっちゃうじゃん」と逆に怒るんだよ。
    これがちびまる子ちゃんだったら絶対に逆だぜ。バカな男子は悪で可愛い同級生が正義だよ。
    超活発な新子ちゃんは、きれいなお嬢さんの貴伊子をガンガン泥んこ遊びに巻き込んじゃう。

    そして防府の地が、千年前は平安の都だったとのこと。
    千年前の都の空想する新子。千年前の物語とシンクロする世界観。

    後半進む、少年達のグループのリーダー、タツヨシを廻る物語もホロリと泣ける。

    個人的に好きなシーンとして、お米のポン菓子(バクダン)を作る所。
    母が新子ちゃんと同世代だと思うが、やっぱり子供の頃にポン菓子でビックリしたと言っていた。
    映画を見ながら、そんな母の話を思い出したわ。
    ItoMaiko
    5.0
    だいすき。いつもの畦道が、1000年前と一瞬で繋がる楽しさよ。子供の想像力は時空をも飛び越える。
    音・声のバリエーションでグイグイ進む
    こどもたちが只ひたすらこどもである映画だが、そこに大人たちの現実や、その土地の歴史などが絡み合う事で言葉にならない複雑な感情が芽生える作品です。自分が子供の頃はどうだっただろう、と考えながら鑑賞すると、色々みえてくるものがあると思います。
    一回だけの鑑賞だとわかり辛い部分があるのが難点ですね。
    映画の舞台に近い場所で育ったこともあり、個人的には心に残る映画になりました。
    あとエンディングテーマが非常に秀逸です。
    子供だけの世界は苦手
    MariaKasai
    3.9
    よく覚えてないけど、オトナの事情とかそういうのに負けないで、子供が自分の足でしっかりと歩いていく物語だった。メッセージ性はあった。
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