俺の名はフランク・モリス。アルカトラズ刑務所の囚人。俺がここに移された時、所長が俺にこう言った。
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「社会のルールを守らない奴は牢に入れられる。牢のルールを守らない奴はアルカトラズに送られる。ここから脱獄できたものは一人もいない。」
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アルカトラズはサンフランシスコ湾に浮かぶ孤島。長さ500ｍ、幅150ｍほどの岩でできた島（Google mapで確認してくれ）。島全体が監獄で他には何もない。「大脱走」のように穴を掘ろうにも岩だから掘れない。たとえ監獄から出られたとしても、サンフランシスコ湾の激しい潮流のために泳いで陸地にたどり着くことは不可能なのだ。
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だが、俺は脱獄計画を作り上げ、大勢の看守達に気づかれることなく２年かけて準備をした。囚人仲間に協力してもらって集めた必要なものは、爪切り、スプーン、マッチ、あり合わせのもので作った首人形、レインコート、接着剤・・・。そしてついに決行の夜・・・
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この映画ができたのは、見事に成功した俺達が監督（ドン・シーゲル）にこと細かく脱獄方法を教えてやったからだ。俺たち3人が脱獄した翌年（1963）アルカトラズ刑務所は廃止となったから、俺たちは歴史上唯一の脱獄成功者というわけだ。
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というのは、少しウソ。脱獄した3人の消息は現在に至るまで生死を含め分かっていない。1979年FBIは確証もないまま、彼らは溺死したと断定した。真相は謎のまま。
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気の遠くなるような作業を黙々とやり遂げる知能犯モリスをクリント・イーストウッドが演じてます。地味だけどものすごく緊迫感のある作品でした。
