LalaーMukuーMerry

ルディ/涙のウイニング・ランのLalaーMukuーMerryのレビュー・感想・評価

4.5
始まりの気持ち良い音楽と美しい映像のおかげで、これは良い作品に違いないという予感。その予感通りの素晴らしいスポーツ映画でした。
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アメリカで大人気の学生スポーツと言えばカレッジ・フットボール、日本で言えば高校野球のような感じかな? 甲子園の大会期間中に日本のTV局が喜んで仕立て上げそうな美談とヒーロー像。体は小さくて、プレーは抜群というわけでもなく、チームの中では補欠だけれど、誰よりもガッツがあり、誰よりも練習熱心で、誰よりもチームを鼓舞し、チームメートの信頼も厚い選手。そんな選手が最後の試合の終盤、大事な場面でピンチヒッターとして試合に登場する・・・
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主人公ルディは子供の頃からインディアナ州の名門ノートルダム大のチームに入ることが夢だった。けれど彼の家庭事情や学業成績では名門大学を受験することさえできない。親兄弟の勧めで一度は諦めた夢、それを再び追い求め始めるも、まず学業に励んで入学試験にパスするところから(付属の短大への編入が認められ、そこでの優秀な成績が必要条件)。不合格を繰り返し、ラストチャンスの年にやっと合格。
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喜び勇んで、アメフトチームに入りトライアウトを受けるが、小柄のため控え選手にもなれない。それでも腐らず懸命に練習に励み、チーム内で人望も得ていき、ベンチ入りの選手までにはなったのだが、どうしても試合に出してもらえない。4年目のシーズンも終わり近く、このまま一試合にも出ないままで終わってしまうのかと思うと、アメフトをやめてしまおうという気持ちが頭をもたげる・・・
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そんな時、背中を押してくれたのは付属短大の頃から応援してくれた黒人のグランドキーパー(彼の言葉にはグッときました)。最後の試合で彼を出場させるためにチームメートたちがとった終了間際の秘密作戦とは・・・
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スポ根コメディは大好物ですが、こういうストレートな話はめったにないから感動も大きいです。ホントにいい話でした。しかも実話。