ナツミオ

断崖のナツミオのレビュー・感想・評価

断崖(1941年製作の映画)
3.8
NHK-BSPプレミアムシネマ
録画鑑賞
かなり昔鑑賞もほぼほぼ忘れていた。
夫に殺されるのでは無いかと疑う妻の恐怖を描くサスペンス・スリラーの傑作。

原作 1932年にフランシス・アイルズが発表した小説『レディに捧げる殺人物語』

アカデミー賞3部門ノミネート(作品・主演女優・ドラマ音楽)
主演女優賞受賞

原題 『Suspicion』

1941年米作品モノクロ
監督 アルフレッド・ヒッチコック
原作 フランシス・アイルズ
脚本 サムソン・ラファエルソン ジョージ・ハリソン アルマ・レビル
音楽 フランツ・ワックスマン
出演 ジョーン・フォンティーン ケーリー・グラント ナイジェル・ブルース

(NHK番組内容より)
富豪の令嬢リナ(フォンティーン )は、社交界の人気者ジョニー(グラント)と熱烈な恋に落ちて結婚。しかし、次第にリナはジョニーの財産管理や友人関係に不安を抱き始め、自分が夫に殺されるのではと疑うようになる……。
イギリスの作家フランシス・アイルズの推理小説を映画化。愛と疑惑の間を揺れ動くひろいん、リナを繊細に演じたジョーン・フォンティーン はアカデミー主演女優賞を受賞した。

ジョニーのクズっぷりにリナはよく我慢したな⁈
というのが第1印象。

結婚しても働かず友人に借金しまくり、競馬では大負け、結婚祝いにリナの実家から送られた家宝の椅子を勝手に売り飛ばし、競馬の借金返済に充てるは、やりたい放題‼️
その後、競馬で大勝ちして椅子は買い戻すが、親戚の不動産屋に就職するも、会社の金を使い込み解雇。
やることなす事がリナの精神を蝕み、不信感が澱のように積み重なっていく描写。
フォンティーンの夫にいつか殺されるかも知れない怯えた演技が素晴らしい!

同じ町に住む夫婦の友人である犯罪小説の女流作家の話も一層ジョニーの不気味さを増すところは、監督の盛り上げ方は見事。

体調を崩したリナにジョニーがミルクを持ってくる場面も、"毒入り⁇“かと思わせる。朝、リナも飲まなかったので、ホッとする。

ジョニーの親友の不審な死で疑いは頂点に。
実家に戻るリナをジョニーが車で送り、断崖絶壁の描写や、走りながらドアの閉まり具合を確かめるジョニーに観ている方も緊張が頂点に。

フォンティーン は、あの『風と共に去りぬ』メラニー役オリビア・デ・ハピランドの実の妹。
本作で姉より先にアカデミー賞を受賞。
その後の姉との確執は凄まじかったらしい。実生活も含めて、
なかなか怖いサスペンス作品でした‼️
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