Tsu

チャパクアのTsuのレビュー・感想・評価

チャパクア(1966年製作の映画)
3.5
麻薬・アルコール中毒者の治療中の幻覚を、監督の実体験に基づき忠実に描いたという怪作。
アメリカからフランスへの飛行機での移動、入院、治療、退院という大まかな流れはあるものの、その中ではストーリーはなく、ただ幻覚が次々と現れるだけ。
時々主人公を客観的に見た描写があるが、
ベッドの昇降用ハンドルをひたすら回したり、叫んだりしているだけ。
こうなっちゃうんだーという目線とともに、
フィルムを2枚重ねて撮ったとされる映像が時にはカラー、時にはモノクロ、時にはほとんど何も見えない位明暗をはっきり分けたモノクロ映像等さまざまなかたちでインド音楽とともに現れる。このリズムがかっこいい。インドの田舎の景色が時々描かれるのもかっこいい。
(主人公がインカだなんだと言ったり、関係性を知りたい!)
映像に溺れる気持ちでなかなか浸れる映画でした。
Tsu

Tsu