この映画を「しあわせの隠れ場所」だなんて呼びたくない。全く意味のないダサい邦題。この邦題でなければもっと早くにこの映画に巡り会えただろうに。
素敵な映画です。
何故か終始涙ぐんでしまう。
実在するアメリカンフットボール選手マイケル・オアーのエピソードに基づく実話(とは知らずに鑑賞)。雨の中薄着で歩くマイケル(クィントン・アーロン)を見つけたリー・アン・テューイ(サンドラ・ブロック)は、彼を自宅に招き入れ、帰る場所のない彼を家族の一員として迎える。夫ショーンと娘のコリンズ、息子のS・Jとマイケルとの共同生活が始まる。
サンドラ・ブロックがハマり役。
優しいけれど偽善的じゃない。
優しい自分に酔ったりしない。
必要以上の言葉はかけない。
そしてクィントン・アーロン演じるマイケルもまた優しさが身体中から満ち溢れている。ビッグ・マイクと呼びれる程の巨体でも、常に眉毛はハの字。恵まれない境遇で育っても、拗ねたりグレたりしない。
テューイ家の人々もまた、優しい。
あらゆる人の優しさが心の琴線に触れ、涙となる。
映画を観ていると、この人達をもっとずっと観ていたいと思わせられる場合がある。
海街diaryの四姉妹もそうだし、
この映画のテューイ家の人々もそう。
自分のベッドが与えられたのは初めて。
絵本を読み聞かせてもらえたのも初めて。
家族の温もりを感じられた事こそが初めて。
無償の愛で招き入れてくれた家族を絶対に守り抜くマイケルの強さにもまた涙ぐんでしまう。
邦題がダサいからと手にとっていなかった人達に是非おススメしたい感動作。