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愛の昼下がりの一のレビュー・感想・評価

愛の昼下がり(1972年製作の映画)
3.9
フランスの巨匠 エリック・ロメール監督作品

「六つの教訓話」シリーズ最後の1編

奔放な女性と深い仲になり、彼女の偏執狂的な情熱に翻弄され、やがて追い詰められる男をアイロニカルに描く

いつもの会話劇というテイストではないけど、女性に手玉にとられる滑稽な男をおもしろおかしく描くロメールの天才ぶりが遺憾なく発揮されていて、めちゃくちゃ面白かった
そもそもこれ以上ないタイトルも秀逸

生活に不満があるわけではないけど、どこか満たされない日々を送る既婚の男に、ぐいぐいと攻めて誘惑しまくる強気な女性のキャラクターがまあ巧い
引くときは引いて、攻めるときは徹底的に行く
しかも美人
こんなことされて男が簡単に無視できるはずもなく…

ジャケのシーンとかロメールのフェティシズム全開で最高だったし、タートルネックを脱ぐ姿とか愚の骨頂過ぎてめちゃくちゃ笑っちゃった

小物の使い方もさすがで、男の心揺らぎが丁寧に描きながら、妻と浮気相手で葛藤してるのもバカバカしくて面白いけど、妻の気持ちを考えるといたたまれない
そして全てを包み込むラストシーンは白眉

シンプルにめちゃくちゃ面白いので、特別ロメールのファンという方ではなくてもおすすめできる名作

〈 Rotten Tomatoes 🍅91% 🍿89% 〉
〈 IMDb 7.7 / Metascore - / Letterboxd 4.0 〉

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