ピュンピュン丸

オーケストラ!のピュンピュン丸のレビュー・感想・評価

オーケストラ!(2009年製作の映画)
4.1
とてもいい映画。だが、1回観ただけではよくわからず。1回目見終わると「これはとてもいい映画に違いない‼」と第六感が囁く。それで日を置かず2回目を鑑賞。すると、案の定、1回目のモヤモヤが晴れたようにもっと感動できた。
何故1回見ただけではダメだったのか。まず、ジャケをめぐる人間模様が複雑すぎて、テンポのいいストーリー展開についていけない。それにあいまって、当時の国際情勢の知識が多少なりともないと、登場人物たちの置かれている苦境がピンとこない。ブレジネフとか、超久しぶりにその名を思い出した。そして、1番の原因は、脚本の無駄のなさだ。一つ、字幕をいい加減に読み流すだけで、その後の笑うポイントできちんと笑えなくなる。バスを待つシーン、レストランについての様々なシーン、ボリショイ交響楽団の団長のシーン等々。まだ見落としているところがあるかもしれない。😅

ジャケ(メラニー・ロラン)が美しく、そしてその表情の演技が素晴らしい‼️全てが伝わってくる。
アンドレイ・フィリポフを取り巻く人々が印象的。まず、奥さん。それから何と言っても1番は、いつもそばで彼を励まし、叱咤する親友だ。それに加えて、意外にいいのは、かつて彼を奈落の底に突き落とした共産党員のオヤジ。彼の時代遅れの行動と映画をクライマックスへと後押しする彼の行動が映画全体の象徴のようにも思える。

とは言え、やはりジャケかな。😃