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ヒドゥンのcatmanのレビュー・感想・評価

ヒドゥン(1987年製作の映画)
5.0
1987年公開。ボディスナッチャー系SFサスペンスとバディ系コップムービーが見事にブレンドされた傑作B級映画。始まりから終わりまで好きな所しかなくって、私の中ではカーペンターの物体Xに匹敵するくらいの名作。バカルーバンザイ同様に80年代SFエンタメ要素の良い部分が満載、これほど面白い作品にはなかなかお目に掛かれない(自分調べ)

主役から端役までキャスティングもイイ。カイル・マクラクランの若く整った顔立ち、何処と無く無機質な雰囲気は役所にピッタリで、この後あの『ツインピークス』で主役のクールなFBI捜査官に抜擢されるのは本作が契機となっているらしい。カイルの相棒となるマイケル・ヌーリは有能な叩き上げ警官の役がよく似合っていて、時々ハン・ソロに見えるくらいイケてる。エイリアンに次から次へとポゼッションされる犠牲者達もそれぞれ個性豊かで飽きさせない。特に二人目のオジサンの怪演は印象的。ストリッパーもイイよね。他も殆ど有名な役者は居ないんだけど、それぞれ存在感があって良い。犬も良い。

展開に無駄がなく適度にツイストが効いた脚本、テンポが良くツボを押さえた演出、全編に渡って溢れる手作り感はこの時代ならではの味わい深さ。アヴォリアッツ国際ファンタスティック映画祭グランプリはダテじゃない。トレビアン!
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